2008年05月02日

スティグマ

スティグマ [stigma] 【名】 汚点.汚名.恥辱.
一般的な用法としてはネガティブな意味でのレッテルに使われることが多い。

さて、佐野の主治医は院外処方で、所謂門前薬局で調剤してもらっている。ロヒプノールやハルシオン、過去ではリタリンなどの問題となりやすい薬を処方してもらっている関係でそちらの方が薬局に不審に思われない為である。今回、エリミン5mg錠という非常にマイナーな薬が処方されたのだがが、そのマイナーさゆえ薬局に在庫が無かった。問屋にはあるらしく、同じ系列の別の薬局で受け取ることになった。そこで、事件は起きた。
薬の袋には下記のような印刷がしてあったのである。

佐野様
医療機関:○○○○○クリニック
診療科:精神科
医師:○○ ○○先生

門前薬局では一応精神科ということで、診療科の部分が空欄になっているのだが、同じ会社でも薬局や薬剤師によって対応が違うのだろうか。いつもは下記のような感じである。

佐野様
医療機関:○○○○○クリニック
診療科:
医師:○○ ○○先生

この場合は、診療科が空欄になっていて、一見では精神科であることが分からない。医療機関名も精神科を匂わせる言葉が入っている訳ではないので、調べない限り精神科であることは判明しないよう工夫がされている。これは暗黙の了解らしく、一昨年精神科病棟(開放)に検査入院した後に薬を処方されたときもそうであった。その時のは下記のようだった。

佐野様
医療機関:○○大学付属病院
診療科:P科
保険医師:○○ ○○先生

診療科のPはPsychoの頭文字だと思われる。
逆にこういう表記の仕方だと不審に思われないかと当時は思ったが、今回の事件で、ダイレクトに書かれるよりはマシかと思った次第である。
昔よりは精神科に対する偏見が和らいだとはいえあるのは事実なので。

投稿者 佐野 : 00:26 | コメント (0) | トラックバック

2008年04月28日

数字でみる自殺

書店で本を物色していると、死因ランキングなるものが目に入ってきた。
ぱらぱらとページをめくり、斜め読みする。どうやらこの本によると日本で死亡する疾病で一番多いのは肺がんだそうだ。そして一番知りたい自殺は10位にランクインしている。やはり異常な状態である。

先日、『こころの科学』139号が発行された。
この雑誌は学会雑誌ほど難しくも無く、一般人でも専門知識があれば読める程度の内容で非常にお勧めの雑誌である。今回の特集は「数字で知るこころの問題」である。タイトルからも分かるように、生涯罹患率や治癒率などの数字に特化した特集である。
さて、この特集でも自殺についてはそこそこページを割いており、読んでいて色々と為になる情報があった。
先ほどの本では自殺は死因別で10位になるとなっていたが、この雑誌の大分類では、1位が悪性新生物(所謂がん)で6位に自殺が入っている。最近多い中高年男性の自殺についても項目を割いて解説がされていたが、気になったのが、年齢別死因一覧と自殺未遂で救急搬送された人の希死念慮調査についてであった。
やはり、20代では一番多い死因が自殺である。今回は5歳刻みでグラフ化されていたが、他を引き離していた。持病や若年性の病がなければ死に至る場合は、交通事故か自殺ということらしい。ただ、交通事故の死者数は24時間以内の死者数なので注意がいる。
次に気になったのが、いつ希死念慮が現れ、行動に移したのかという実態調査の結果である。
流石に既遂者に尋ねる訳にはいかないので、救急搬送された危篤例を中心にサンプリングした結果となる。ほぼ半数近い人がその当日に希死念慮が現れ、自殺行為へと移行した、という結果になった。自殺への抑止力の限界を知らされる数字である。これが数日あれば、それに対して多少なりはカウンセリングや場合によっては措置入院などの抑止策を考えることも出来るが当日では厳しい。

#:ちなみに、20代での死因のランキングは2位悪性新生物、3位脳循環器不全と続きます。

投稿者 佐野 : 03:20 | コメント (0) | トラックバック

2008年03月24日

躁転

佐野は双極性障害Ⅱ型持ちである。そろそろ躁転しそうな予兆がする。
流石に精神科に6年も通院しているとどことなく自分が変化する予兆を感じ取る事が出来る。それが、向精神薬の効き目だったり、思考パターンだったりと様々なものに現れてくるのだ。

双極性障害と診断されたのが、大学1年の6月頃だったと思う。
それまでは、「うつ状態」とか「大うつエピソード」という診断だったが、この頃にRC型の躁が現れて、双極性障害という病名に変更された。幸いにも、発症前からてんかんの発作予防と鬱の安定化の為にデパケンを処方されていたので、重症化はしなかった。RC型はそれ一度で、後は大体10ヶ月から1年をサイクルに軽躁と鬱が交互に現れてくる。

今度、躁転すれば4回目の躁である。
双極性障害Ⅱ型の厄介なのは軽躁だということだと思う。睡眠時間は短くても問題なくなり、多弁になったりと、病気を知らない人は軽躁が病気の回復であると勘違いしてしまうのではないだろうか。回復などというのは大きな間違いで、その後に反動を伴う鬱が待っているのだが、それはこの病に慣れた当事者しか分からない。また、双極性障害の中でもⅡ型はアルコール依存や自殺率の高さが治療をより困難なものにしている。

こんどの躁期はどうなることやら。

投稿者 佐野 : 01:08 | コメント (0) | トラックバック

2008年02月17日

ジプレキサの広告

手元に何故かジプレキサのPTPシートがある。
別に怪しい交換会に行ったとか、そういう訳ではなく、今の主治医になる前の医師が何を思ったのか処方したのだ。効き目もよくわからなかった。

話は変わって、向精神薬の広告について。
佐野の診療所でもたまに向精神薬の広告が貼ってあったりするのだが、何か主張がマイルドすぎるというか、曇っているように感じる。世間の偏見とかも影響しているのだろうか。
そんな向精神薬の広告が見れるページを発見したので、紹介しておく。
ご自身も精神科の医師である精神科薬広告図像集である。
中でも英語のジプレキサのコピー(統合失調症と躁うつ病の2種類)が興味深いものだったので、その日本語訳を掲載しておく。

 - 統合失調症バージョン -
  私は尊厳のために戦う

  統合失調症であるということは、戦争のさなかにいるようなものだ。
  戦場は私の心。
  毎日、私は戦っている。
  見られているように感じずに人々の間ですごすために。
  受け入れられるために。
  快適でいるために。
  私であるために。
  病から解放されることはないだろう。
  しかし今日――少なくとも今日は――私は戦っている。

 - 躁うつ病バージョン -
  私は娘とすごすあと一日のために戦う

  私は躁うつ病だ。
  でも病に支配されるつもりはない。
  残りの人生を病と戦わねばならないというのなら
  私の医者と、家族と、友達の助けを借りて
  戦ってみせる。
  なぜなら、私は娘にとっていちばん大切な人だから。
  そして、彼女の母であるということは、私にとっていちばん大切なことだから。

『病から解放されることはないだろう』や『残りの人生を病と戦わねばならない』と言っているあたりが印象深い。日本ならもっとオブラートに包んだような物言いをするだろう。いかにもアメリカ的で興味深い。

投稿者 佐野 : 22:23 | コメント (0) | トラックバック

2008年02月15日

摂食障害

摂食障害というと、過食を思い浮かべるだろうか。それとも逆に拒食を思い浮かべるだろうか。
佐野の卒業した高校には、同じ学年で拒食症の人がいた。そして、先日主治医のところで診察を受けた際に、拒食症と思われる男性が佐野の一つ前の患者だった。摂食障害はどこにでもありふれた病気なのだろうか?

佐野の摂食障害の体験。
佐野自身は摂食障害は直接はなっていない。
昔、強迫性障害が酷かった頃、ルボックスを処方された。ルボックスの副作用には、食欲不振があるのだが、まさにこれになってしまった。具体的には、食品を見るだけで胃に不快感が押し寄せて、吐き気を催すのである。主治医に相談したところ、なんとか処方を調整してみるということになったが、この症状は摂食障害に似ていると言われた。処方変更もあってか幸い、1週間程度でこの副作用は無くなってくれた。
それ以後は体がルボックスに慣れたのか処方量が多くなっても前述のような副作用はない。

さて、話は変わって最近の食生活についてである。
テスト期間は生活が不規則になってしまった。その為、1日に2食だけ、あるいは1食だけという日があった。
前に述べたように摂食障害を擬似体験して以来、食事の回数が減っても食欲が湧かないという体質になってしまった。よって、無理にでも食べないと、本物の摂食障害になってしまう恐れがある。一旦、摂食障害になると、1人暮らしでの治療は難しいと聞く。ここ暫くはそんな恐怖と隣り合わせの生活だったのである。

投稿者 佐野 : 19:03 | コメント (0) | トラックバック

2008年02月07日

デパス

今まで約5年間、何だかんだで処方され続けたレキソタン。
その長さは精神科通院歴とほぼ等しい。

が、どうやら最近はレキソタンを飲んでも調子が悪い時がある。いつも調子が悪いという状態でもなく、偶に不安が抑えられないという感じなので、つい放置してしまっていた。
規定量以上の1回20mgを服用しても駄目な時が次第に多くなってきた。

先日の診察日にやんわりとその事実を伝えて主治医と協議を行った。その結果、デパスを試しに処方してもらった。デパスは短期型の抗不安薬なので若干耐性形成について不安があったが、処方通りならほぼ問題ないとのことだった。今回は入寝時に1mgを、不安時に0.5mgの処方となった。
デパスは0.5mg錠と1mg錠の2種類なので今回は2タイプのPTPシートを入手できた。赤地に白抜きで『1mg』と表示のある1mgよりは、0.5mg錠の青色のシートの方が主張が派手でなく個人的に気に入っている。おそらくミス防止のために色分けしてあるのだろう。レキソタンではシートの地色が用量によって違っている。でも、聞いたところによるとレキソタン1mgのシートはあまり流通していないらしい。
抗不安薬の2大巨頭の一つであるデパス。吉富製薬が開発した日本生まれのグローバルスタンダード、今後効いてくれることを祈る。

そういえばデパスの命名はdepressionをpassするという意からそれぞれ頭文字をとったものらしい。果たして本当だろうか。

投稿者 佐野 : 13:42 | コメント (0) | トラックバック

2008年02月03日

ピラセタム

先日、個人輸入したピラセタムがEMSで到着した。

今回オーダーしたピラセタムはUCB社の製品で、1錠あたり800mgのピラセタムが含まれている。
この錠剤を10錠ごとにPTPシートで梱包されたものが6シートあり、計60錠ある。箱の中には添付文章が同梱されていたのだが、スペイン語だったので読めなかった。
錠剤はオレンジ色の外見だが、ちょうど真ん中に割り線が入っていて、手で簡単に2つに割れる。てっきり錠剤全部がオレンジ色かと思ったのだが、表面だけ着色してあるようで、中は白色である。

食後に半錠(400mg)を摂取してみる。
錠剤の味は特に感じられなかった。DMAEを摂取した時はマイルドな覚醒作用があったのだが、これは特にそういう作用は無いらしく、感じられなかった。
少々意識レベルがクリアになって、頭を使う作業では効率が多少上がったように思う。
副作用は精神分野では眠気・頭痛などが挙げられているが、佐野の場合特に副作用というものも感じられなかった。結果的に見て、単剤では効能も強くなれば、副作用も強くないという、どっちつかずな感じに終わってしまった。
ピラセタム+ヒデルギン+DMAEの同時服用に期待することにする。

付いてきた添付文章が英語でなかったのが残念である。

投稿者 佐野 : 17:35 | コメント (0) | トラックバック

2008年01月31日

頭痛発作

最近は生活のリズムが狂い大変である。

それも原因は先日のエントリーに書いた中途覚醒である。どうやら、一度起きることで肉体と精神の活動レベルに相違が生まれるようだ。
佐野の場合は、リズムが狂ってくると、まず眼精疲労が現れて肉体が警告を出す。さらにそれを無視していると、眼の底を抉るような強烈な頭痛に襲われる。この頭痛が起きたら、もう何も手につかず、ただ寝込んで痛みに耐えるしかない。

そんなことを主治医に先日の診察の時に話したら、新薬を処方してくれた。
イミグラン錠である。今日もその頭痛発作が現れたのでイミグランはトリプタン系片頭痛治療薬の一種。
イミグランは錠剤・点鼻液・静注用注射液の3種類が販売されている。今回は50mg錠を処方してもらった。薬価が高い薬なので、そう頻繁に使う機会は無く、暫くは存在すらも忘れかけていた。
夜中に、頭痛発作で目が覚めたのでいい機会だと思い服用。錠剤自体は特別苦いとかいう感じではないが、おそらく水なしでの服用は厳しいと思われる。別のトリプタン系治療薬ではOD錠が存在するので、常時持ち歩く場合はそちらの方が重宝するかもしれない。
頭痛大学などの情報によると、服用後30分から1時間で効果が現れるとのことだったが、概ねそれ位の時間で頭痛が軽くなった。どうも佐野の頭痛には片頭痛と緊張型の混在型らしく、完全に痛みが消えるという状態ではない。これにデパス辺りの筋弛緩作用のあるマイナーを一緒に飲むと良いかもしれないと思う。

投稿者 佐野 : 02:06 | コメント (0) | トラックバック

2008年01月30日

DMAE

先日、荷物が到着したスマドラのレビュー。
第一回目はDMAEです。

今回、DMAEはSource Naturalsから発売されているものをオーダーしてみた。この会社の製品は以前にも試したことがあり、値段も安く、品質もそこそこなので知らない会社よりは知っている会社をと思い選んだ。
プラスチック製のボトルには英語で『1錠に酒石酸水素ナトリウム換算で351mgのDMAEが含まれる』と記述されている。用法は一日に1錠ないし2錠を服用とある。ボトルを開けると、直径1cm程の白い円形をした錠剤が200錠入っている。

早速、1錠を服用して効果を試してみる事に。
ナトリウム塩なので錠剤の味は非常にしょっぱい。佐野の場合は錠剤を口に入れてから、水を飲むという方法を日常でやっているのだが、これは無理。服用時期については英文のラベルを読んだが、特に記載は無いようなので、食後で問題ないだろうと思う。
スマドラのサイトなどでは、「穏やかな覚醒効果がある」とされている。確かに、カフェインよりは覚醒する感じはするが、リタリンほど覚醒する分けでもない。リタリンほど覚醒されても、その分脳を休める必要があり困るのだが、DMAEは覚醒した分、脳が疲れるという訳では無さそうである。
また、エフェドリンのように心臓に負荷をかける訳でもなく、脳だけが覚醒しているという感じであった。

単体では、これといった副作用もなかった。
アセチルコリン生成の補助剤として利用する予定である。

投稿者 佐野 : 22:59 | コメント (0) | トラックバック

2008年01月29日

中途覚醒時健忘

最近、朝目が覚めると、寝る前に消したはずのエアコンが稼動していたりする。それ以外にも、パソコンが稼動していた痕跡があったりと、朝の目覚めの後は何ともいえない不思議な気持ちになる。

所謂、中途覚醒時健忘というやつである。
途中に目を覚ましたものの、その記憶が無い状態を指す言葉である。
佐野は睡眠前にハルシオン0.25mg+ロヒプノール2mg+デパス1mg+ヒルナミン5mgを飲んでいる。健忘と言えば世間一般では所謂『ハルシオン遊び』でハルシオンが有名だが、きちんと眠るように努力していれば、作用時間も短く、あまり健忘が起きたという話を聞かない。
となると、怪しいのはロヒプノールである。中期型で作用もそこそこ強力なのでロヒプノールの添付文章を読んでみると、やはり重大な副作用の欄に中途覚醒時健忘が挙げられている。

幸いにもこの時期は、後期試験の前の補講時間として確保されているので、朝早く大学に行く必要は無い。今までの睡眠薬の効果や手持ちの薬の状況を総合的に検討し、手元にある頓服用ヒルナミンを5mg追加で投薬して朝まで目が覚めないようにしておいた。
流石にメジャーだけあって抜けはいまいちだが、中途覚醒時健忘を防ぐ効果はあった。

そのまま、数日が過ぎて、主治医との診察日となった。
やはり主治医としても興味がある話題らしく、じっくりと話を聞いてもらうことができ、処方を変更することになった。主治医としては、ヒルナミンの増量より体に負担の少ないデパスを2mgに引き上げることを提案してきた。デパスの耐性形成が怖いような気がするものの、それで了解した。

さてどうなることやら。

投稿者 佐野 : 12:58 | コメント (0) | トラックバック

2008年01月26日

双極性障害Ⅱ型

佐野も双極性障害Ⅱ型を発症している。
正確には、初期に非定型うつ病を発症した後、一旦寛解するも、双極性障害Ⅱ型を発症したのである。

さて、先日の某雑誌で『うつを治す』と題した特集が組まれていた。
興味がてらページをめくっていくと、うつ病と周辺症候群についての解説があった。そこには、うつ病の類型として、非定型うつ病、血管性うつ病、そして双極性障害Ⅱ型につていの解説があった。双極性障害Ⅱ型については、

   双極性障害とはいわゆる躁うつ病のことだ。躁とうつの状態を繰り返す。
   中でも双極Ⅱ型と言われるタイプは、躁状態の程度が常に軽く、うつが重症のタイプをいう。
   一般的な双極性障害と比べると治りにくく、アルコール依存になりやすく、自殺率も高い。

と書かれていた。
双極性障害が治りにくい事は知っていた。だが、薬物依存や自殺率が高いということはこれを読むまで知らず、ちょっと驚いた。この記事を監修した医師は精神科領域の著書を多数執筆していて、佐野もこれまで読んだことがある。色々な書物で引用されている医師だけに、内容も正確なのだろう。
ただ、ちょっと不意をつかれた感じがした。

それにしても、最近はうつ病の本は増えたことは結構なのだが、双極性障害を扱ったものはまだ少ないように思う。

投稿者 佐野 : 18:20 | コメント (0) | トラックバック

2008年01月21日

スマドラ到着

スマートドラック、略してスマドラ。
その定義は人それぞれだろうが、とりあえずここでは「頭を良くしたり、QOLを良くする薬」と定義しておく。
佐野は鬱を発症してから記憶力が低下したと自覚している。特に双極性に変化してからはそれが激しい。主治医にも相談したのだが、記憶力の低下は鬱の症状の一つであるという風に解釈されて、改善するには鬱の治療が大切だと言われた。
ただ、あれから数年がたっても鬱は完治する見込みは少ないし、今の主治医は薬物療法専門なので、精神科での限界を感じていた。そこで、物は試しにと比較的安い値段でメジャーなスマドラを試してみることにした。

そして先日、発注しておいたスマドラが到着した。
思いのほか早く到着したのはEMSで送られてきたからである。ただ、トラッキング情報を見る限りではやはり成田に到着後に税関で一日足止めを食らっている。
発注したスマドラは以下の通り。

ピラセタム 800mg/T 60錠
ヒデルギン 1mg/T 100錠
DMAE 351mg/T 200錠

一般的にはこれらは相互補完して効果が補強されるらしく、同時服用している人が多い。
初めに単体で試してみて作用の強さや副作用を確認後、まとめて服用する予定である。
その結果はこのブログに掲載していく予定。

#:カテゴリーがメンタルヘルスになっているのだが、何か違和感がある。

投稿者 佐野 : 16:59 | コメント (0) | トラックバック

2008年01月19日

半夏厚朴湯

佐野が通院しているクリニックは予約制なのだが、最近あまりに調子が悪いので急遽診察してもらうことにした。

双極性障害の鬱や睡眠障害は投薬さえしていれば、今のところ生活に問題の無いレベルで安定している。強迫性障の確認行為も多少は残っているものの、神経質な人というレベルで収まっていると思う。
問題なのは、12月から起き始めた体から血が引くような発作が度々現れるようになったこと。それ自体も問題なのだが、あまり気にするとほかの疾病まで影響が出るので、主治医に相談してみた。

相談の結果、それほど頻繁に現れている訳ではないので、マイナーなどは使わず、漢方で体の中の気の流れを良くする方向で投薬が決定。今まで滋養強壮の為に飲んでいた十全大補湯から半夏厚朴湯に処方変更。この漢方は精神面で安定させる働きを持っているらしい。
これらの漢方だけでなく、ほとんどの漢方にいえる事なのだが、食前処方では朝など忙しい時はつい飲むのを忘れてしまう。薬剤師に相談したところ、忘れたときは食間でも問題ないし、収率は低下するが食後でも飲まないよりはマシとのこと。

処方されているのはツムラが顆粒エキス状に加工した医療用漢方である。恐らくは煎じたものを凍結乾燥処理をして顆粒化したものであろう。面白いのが、『漢方=苦い』というイメージだったのが、飲み始めて一転したこと。
例えば、十全大補湯には甘草が入っているので最初は苦味を感じるのだが、暫くして甘草の甘みを感じる。半夏厚朴湯では何が作用しているのか分からないが、口に含むと仄かに抹茶のような味を感じる。

そんなこんなで、最初は毛嫌いしていた漢方だが、再評価しても良いかなと思うようになった。
あとは食後に飲めるように製剤化して欲しいのだが、これは言いすぎだろうか…。

投稿者 佐野 : 22:20 | コメント (0) | トラックバック

2008年01月12日

自傷行為

エントリーに書いても良いものか悩んだのだが、敢えて投稿してみる。

先日、大学の講義中に学外での実習があった。
その待ち時間に突然近くの女子学生に「リスカ痕!」と言われ、腕を見せられた。確かにその腕の内側には2本の交差する赤い直線の痕が刻まれていた。
『類は類を呼ぶ』という言葉が示すように、彼女には佐野がメンヘラに見えたのだろうか。見えたからカミングアウトしたのだろうか。2本の赤い傷跡以外には綺麗な腕だったこと、その屈託のない笑み、実習の白衣、という妙にインパクトのある映像が佐野の目に焼きついた。

「自傷行為」という言葉が指す意味は人それぞれだろう。
彼女はそれをリストカットと言ったが、佐野がイメージしたり今まで見てきたリストカットとはずいぶんと異なっていた。だから目に焼きついたのだと思う。
今まで見てきたリストカットの痕跡は見るからに痛々しく、自傷する自分との戦いの痕跡であるように思えた。それに比べると、今回のリストカットは蒼白の腕だったが、2本の傷以外には皮膚の変質は見られず、綺麗であった。確かに腕の内側に15cm程もある2本の直線の傷跡が偶然に出来たとすると、不自然である。リストカットであるとした方が自然ではある。
ただ、そこには今までのような戦いの痕が見えなかった。最近はリストカットが流行っているそうである。自傷行為が伝染性を持つ可能性があることは既に知られている。
あまりそう想像したくはないのだが、流行としてリストカットをしたのだろうか。

何か背筋に寒いものを感じた瞬間であった。
流行だと第三者が認識してしまい、事態の重要性を認識するのが遅れてしまう可能性があるからである。

投稿者 佐野 : 23:37 | コメント (0) | トラックバック

2008年01月11日

名言集 その1

佐野が個人的に気に入っている名言・フレーズを徒然なるまま紹介するエントリー。
当然、著作権は各人に帰属します。念のため。

   ねえ、永遠の命と、永遠の死だったら、どっちが欲しい?
      ―――ユイ『埋葬の音』

   もう、生きていても意味がないのかな?
   何の取り柄もない。
   キチガイ。
   親からそう言われてしまうくらいのキチガイ。
   きっと本当だよ。
   私は、いてもいなくてもオンナジなんだよ。
   いない方が、いいんじゃない?
   キチガイなんだし。
   なら、消えてしまえ。
      ―――南条あや『卒業式まで死にません』

   この世界は、おかしくて残酷で、そして哀しい…
      ―――南条あや『南条あやの保護室』

第1回目は以上です。
何か気になるものが得られれば幸いです。

投稿者 佐野 : 17:54 | コメント (0) | トラックバック

2008年01月10日

税関のスタンプ

先日、探し物をしていて、部屋の中から懐かしい物を発見した。

去年、大学のゼミ仲間と海外に旅行に行った。その時に作成した空港の税関の書類だ。
何故税関の書類かというと、向精神薬は基本的に個人使用用途でも輸入(今回の輸入とは、余った薬の持込と定義しておく)できない。その為、税関に出国する前にこれだけの量を持っていきます、ということを予め申告して、許可を得なければならない。その許可書類の許可印が下記のスタンプである。
おそらく、税関で許可印をもらう大学生など、佐野だけだろう。本当ならば、この書類作成も出国まで同伴してくれた旅行会社の人と共同で作成する予定だった。しかし、当日なんと海外旅行にも関わらず、パスポートを忘れてくるという人が2人もいた為、そちらに旅行会社の人が回ってしまい、自力で作成しなければならなかった。税関の人に協力してもらい、作成は問題なく終わることができた。

あと、海外旅行に行かれた方なら分かると思うが、入国前に税関に携帯品・別送品申告書(所謂、申告カード)を提出しなければならない。通関で問題になるとまずいので、正直に申告書の表面(A面)にある、『日本への持込が禁止又は制限されている物』の内、禁止されているものの2番に『麻薬・向精神薬・大麻・あへん・覚せい剤・MDMAなど』とあったので、禁止されているものにチェックを入れておいた。
税関でどういう対応となるかと楽しみにして申告書を見せたところ、係員は一瞬固まった後、「向精神薬なのですが…」と佐野が言って例の許可書を提示した。そうすると輸入個数も確認せず、許可番号だけを参照してあっさりと通関が終わった。この間、約20秒。
許可書は30分ほどかけて作成したにも関わらず、あまりにもあっけなく通関が終わってしまい、なんとも言えない気分になってしまった。

そんなささやかな夏の思い出のつまった許可書。

投稿者 佐野 : 19:30 | コメント (0) | トラックバック

2008年01月07日

おいしいデプロメールのいれかた

デプロメールは錠剤がフィルムコーティングされているのだが、コーティングの膜が薄いのか原因は不明だが、口腔内で膜が溶けてしまうという体験を何度かした。有効成分であるマレイン酸フルボキサミンにそのような作用があるのか不明なのだが、錠剤が接触した場所が痺れて麻痺した。

その話を主治医に話したところ、MRの人から教えてもらったという大変興味深い飲み方を教えて頂いた。

   ・PTPシートから錠剤を取り出す
   ・取り出した錠剤を粉砕して、コップ一杯の白湯で溶かす
   ・完全に溶け切ったら、白湯を飲む

というものでした。
あまりの面倒くささに笑ってしまいそうになりました。錠剤の粉砕までは医師に頼んで処方箋に『要粉砕』の指示を出してもらえば薬剤師が粉砕してくれます。もちろん粉砕分の調剤手数料が別途加算されますが…。だた、どうやらこの『要粉砕』の指示は薬剤師にとってもかなり面倒で薬物を吸い込む危険性もあり、あまり好まれていないようです。
薬剤師に頼まないでも自分で乳鉢などを用意できればゴリゴリと粉砕しても良いのですが、薬の粉砕作業というと、どうしても佐野はスニッフィングのことが頭から離れず、シュールなイメージでケタケタと乾いた笑いをしてしまいそうです。

ちなみに、このエントリーのタイトルである「おいしいデプロメールのいれかた」は村山由佳の小説集である「おいしいコーヒーのいれかた」を意識したものです。ちょうどデプロメールは明治製菓の製品でもありますし、作業がコーヒーを淹れる作業に似ているのでもじってつけてみました。

#:これを書いた後、デプロメールの添付文章を読んでみたところ、精神神経系で0.1~5%の確率で舌の痺れが現れる事を発見。

投稿者 佐野 : 23:08 | コメント (0) | トラックバック

2008年01月05日

今年の目標(メンタルヘルス編)

さらに篝火に当たりながら新年の目標を考えてみた。
昨日のエントリーでは、学びの道についてであったが、今回はメンタルヘルスについて。

佐野の持病の治療であるが、現在の医療レベルからいって、完全に治癒できる可能性は低いのが事実である。それ故、病気は根絶するものではなく、共生するものだと考えている。
約1年サイクルで訪れる双極性障害Ⅱ型は去年やっと生活に支障が出ない程度に押さえ込むことに成功した。強迫性障害は投薬で普通の人よりやや確認に神経質である、という程度で現在に至っている。その他の睡眠障害等も投薬である程度コントロール出来ている。

となると、やはり最大の問題は双極性障害Ⅱ型である。
2年間失敗し、昨年はなんとかコントロール出来たが、次回それが出来るという自信はあまりない。主に投薬でコントロールしているが、認知療法やスケジューリングなども取り入れた総合的な対応を今年はやってみる予定である。
もうしばらくで勤め人となる。自分のことは最低限自分でコントロール出来るようではないと、他人など組織に迷惑をかけてしまうことに繋がる。不利益は自分だけでなく組織も被る。

日本の社会において未だに精神障害への偏見は根強い。それ故、自分の病状をカミングアウトして、知っている人も少ない。勤め人になっても、カミングアウトするかどうかは不明である。だからこそ、より一層の自己管理が必要ではないかと思う。

投稿者 佐野 : 09:21 | コメント (0) | トラックバック

2007年12月27日

佐野とメンヘル暦

このブログを書いている人の情報。
大まかなことは、空ノ記憶のプロフィールのところに書いてあるので、ここでは落穂ひろい的な補足を。

現在、大学生。
高校時代に強迫性障害を発病。発病当時はそれほど重症でもなかったのと、『強迫性障害』という病を知らなかったので放置。
運よくあるいは運悪く高校がそれなりの進学校だったので、ストレスによりさらに強迫性障害が悪化。ふとした本(心理学分野)で強迫性障害という病を知る。この頃になると確認強迫で日常生活に支障が少し出始めた。
運良く高校の担任も高校時代に摂食障害を患っていた人だったので比較的スムーズにカミングアウトすることに成功する。担任が薦めた医者に通院加療することに決定。その後、非定型鬱病発病して、ほとんど学校に行けず…。
大学に行くためには高卒の資格が必要なので、加療しながらでも学習できる通信制高校に移籍することに成功する。ここで摂食障害のメンヘル仲間を得る。
なんとか無事高校を卒業。

希望していた大学に入学。
どうやらメンヘルは一生付いて回るものらしく、1回生の春に双極性障害Ⅱ型(躁鬱病)を発病。
睡眠障害などと共に加療中。

投稿者 佐野 : 19:18 | コメント (0) | トラックバック